2012年10月31日更新
     153 「挿管用前歯保護装置」 

全身麻酔のために気管内挿管する際の偶発症のひとつとして、喉頭鏡操作による上顎前歯の破折があります。
せっかくきれいに治療したのに、虫垂炎の手術のために全身麻酔を施術されたら、高額な自由診療で治療したばかりのラミネートベニアが割れてしまったら、泣きたくなりますし、また破折片の気道内迷入も考えられます。

最近は、慎重な外科医から術前に前歯保護用のスプリント作製を依頼されることがあります。
患者さんの権利意識が高まってきた昨今、外科医としては身を守る手段のひとつかもしれません。