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歯周病はどうしたら予防できるの? 工事中
歯周病は、歯周病菌の感染により引き起こされた炎症が慢性化し、細菌侵入に対する防御機構である免疫反応が、宿主の組織をも障害している状態です。従って、感染防御対策と炎症の慢性化を許さないことにより歯周病を予防することができます。
歯と歯茎の間に細菌がたくさん集まり、バイオフィルムを形成します。
バイオフィルムとは多数の細菌が共生する細胞外マトリックスフィルムでおおわれたコロニーのことで、殺菌性物質から内部の細菌は保護されています。
細菌の出す蛋白分解酵素や細菌の構成成分により歯肉のコラーゲン繊維は壊され、歯肉が腫れ、歯周ポケットが形成されます。

歯周ポケット内でバイオフィルムは成長を続け、多形核白血球や抗体が細菌を攻撃します。
多形核白血球は細菌を貪食し、ライソゾーム酵素を放出し、また活性酸素を産生することにより細菌や異物を消化し、壊そうとします。
でもバイオフィルムで守られた歯周病菌には、多形核白血球の消化酵素の効き目が悪く、逆にその消化酵素により周囲の歯肉が破壊され、炎症が拡大してしまいます。
免疫細胞や抗体が細菌との戦いを続ける過程で、周囲の歯肉や歯槽骨は益々破壊されていきます。


1. 歯周病菌の感染を受けにくい環境をつくる。

@歯ブラシ、デンタルフロス、超音波ブラシ等で歯茎や歯と歯の間の歯垢(バイオフィルム)を物理的に取り除くのが
一番効果的です。歯垢染色剤でバイオフィルムを染め出し、鏡で確認して取り除くのも効果的です。

A喫煙や糖尿病などの歯周病を起こす誘因となるリスクファクターをチェックし、可能な限り取り除く。

B特に父母や兄弟が重症の歯周病にかかっている方は、ご自分にあったプラークコントロールの
指導を受けて効果的な歯垢除去を行なってください。

2. いったん起きた炎症をすみやかに消炎し、炎症の慢性化を防ぐ。

@歯周病の治療後も、または歯周病の自覚がないときも、定期的な健診とプロフェッショナルケア(歯科医院で行う機械的清掃)
を受けましょう。

A歯周病の症状が現れたときは、確実な歯周病治療のプログラムを受け、一度徹底的に歯周病を治し、
それを維持することが必要になります。

B歯肉内に長期間残留しバイオフィルムを破壊する抗生物質であるマクロライド系アジスロマイシンなどの投与を併用する方法も
紹介されています。
3. 力のコントロールを行ないます。

歯の数がある本数より少なくなると、咬み合わせのバランスが崩れ、特定の歯に無理な力が加わるために、
連続的に歯が抜けていきます。

@インプラントにより失われた咬み合わせを回復するか

A歯周補綴と呼ばれる考え方で、連結したブリッジで歯の動揺を抑えるか、どちらかの選択になります。

また

B歯ぎしりや強い噛みしめを避ける。

C硬い物を噛まない。チューインガムやスルメなど顎に負担のかかる食べ物は避ける。

などの注意が必要になります。
歯周病の予防

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